たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

マーケティングの思考停止病の処方箋

年末年始は暇だと思ったので何冊か本を買っていたので、書評をあげていこうと思います。今回は、現在のマーケティングトップランナーの二人が、世の中で語られるマーケティングのあるある(本中では論点)について、キレイに整理してくれた本。「アフターコロナのマーケティング戦略」。

 

マーケティングトップランナー

今、マーケティングのプロと最も言える二人なのではないでしょうか。足立光氏と西口一希氏。二人ともP&G出身で、複数の企業で結果を出してきた経歴です。他にも良い本があるので、おススメです。僕もたまに読み返したりしています。

色々なマーケティングの本を読み、実践を一通りした後に、これらの本を読むと、マーケティングの理論と実践がより整理されるとともに、結果を出すために本当に大事なことは何か?について改めて気づかさせてくれる内容になっています。

マーケティングの思考停止病の処方箋

なんだかんだ長期間働いていると、ビジネス世界で流行りの言葉や考え方が出てきては消え、ということが沢山あるなぁと思いますが、マーケティングでも、色々とあります。全ては思考停止の産物で、原理原則に立ち戻って考えれば、それぞれの問いに対する答えも見出せると思いますが、この本では、そんな答えをまとめてくれています。

切り口として、大事な文章を引用しますね。

コロナがあろうが、なかろうが、人間の本質は同じです。顧客の心理は日々変わります

結局、製品やサービスが売れるのは、買う人にとって具体的便益があるかどうか、そしてその便益に他の代替物や競合が提供できない独自性があるか、という2つの要素からでしかありません

思考の起点に置くのは、会社ではなく顧客であり、その顧客にどんな便益や独自性をどんな商品で提供できるかという考え方をしない限り、何も価値を生み出せません

事業を継続的に成長させたいのなら、論理的に考えたうえで、自社や競合がやってこなかったことを見つけて、勝てる戦略を策定せよ、ということ

マーケティング戦略を考えるときには、常に顧客からスタートします

すごくシンプルで原理的なポイントですが、これらを実践していないマーケターは実に多いと思います。

おわりに

マーケティング」という言葉はバズワードで、色々な意味で使われていると思いますが、マーケットリサーチとか、プロモーションを含む4Pとかの狭義なマーケティングではなく、事業戦略と読みかえても良いと思います(P&Gのマーケティングなのでしょうかね)。ということで、マーケティング、事業戦略に興味がある方々は、一読の価値ありですので、年末年始に読んでみてはいかがでしょうか。