たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

永遠のベンチャー企業 (キレるソフトバンク)

「永遠」のベンチャー企業、とつけるベンチャー企業は多いと思うが、ベンチャー企業とは何か?と考えたとき、高い成長率を実績として出すことができる組織である、と言えるかもしれないと考えたとき、ソフトバンクは最たる会社だな、と思わされるわけです。

いつの間にか、時価総額でトヨタに次ぐ日本で2位の位置にまで成長したのは、社長である孫正義さん一世代でのこと。事業領域は、ソフトウェアの卸業でしかなかったところから、インフラ産業である通信業のトップ3となり、兆を超える利益をだすまでになった。そんなソフトバンクの組織文化であり、孫正義さんの考動に迫った内容になっている。

 

特徴的な点について、書き留めておこうかなと思う。

まず数値目標と達成時期を定め、必要な施策を検討する。ここの施策を効果に算出し、達成時期から逆算して線表を引いていく。この逆算スタイルがソフトバンク流。あとは、効果の予測と検証を日次や週次で、分析、報告、改善を繰り返す。

これは、結構当たり前な話。うちの会社でもやっている、と考える人は多いと思う。

  • でも、日次でどこまで分析できたり、施策を打てたりできているか、というクオリティの部分ではかなりバラツキがあるだろう
  • 最初の起点となる数値目標と達成時期が、とてもチャレンジングなボーダーを引くので、取り組む量であったり、意思決定の時間軸であったり、が多大であり、迅速である、という点が大きな違い

共通して言えるのは、スピードであり、徹底さ、なのかな、と思う。経営会議は、スタッフレベルまで参加して、その場で即決定、先に持ち越すことはないスピード感。脳がちぎれるまで考えろ、と言われるような実行へのこだわり。ソフトバンクはITであったり、通信業であったり、といったイメージとは裏腹に、営業の会社であり、目標へのコミットメントと、それを実現するまでの取り組みの徹底が凄いのですよね。

 

孫さんについては、性格的なトコロについても、触れられている。

  • 孫さんは罰則が嫌い
  • 人員削減も嫌う。人を切ったことがない
  • 些細なことでも徹底的にこだわる

 最初の二点は結構意外な点。楽天的なイメージがあるのだけど、本当にそうなんだな、と思わされる。これだけ、M&Aをやってきているのに、人員削減をしない、というのも驚きな点。経営、によって、会社を生きがえらせて、利益貢献させる術を知っているわけですね。

あとは、細部にこだわる点。起業して大会社まで成長させた創業者は基本この通りですね。常に、薄氷を踏んで前に進まないといけない長い時期を通り超えてきているわけで、どうしても、このような性質はあるわけです。勝ち続けないといけないわけですから。

 

ということで、なかなか規格外の会社であり、社長なわけです。もし、ソフトバンクグループと戦うことになったら、どうしますか?どのようにして勝ちますか?この本を読んでみたら、まず、考えてみた方がよいと思いますね。