たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

Webにおけるパーソナライズのあり方 (Gunosy)

一、二か月前のことだろうか。複数の情報源から、「Gunosy」というアプリサービスの存在を知り、早速iPhoneにダウンロードして、使ってみた。「Gunosy」とは何か?

 

 「スマートなパーソナルマガジン」

 「使えば使うほど、あなたの興味が学習し、より良い記事を推薦する」

 

こんなことがHPには書かれている。なんだか先進的なサービスのようだ。

 

と思った人も多いのかもしれないが、10年程前のことだろうか。SONYにCoCoonというチャンネルサーバーというカテゴリの商品があった。テレビの録画を繰り返していくと、自分の嗜好を分析・把握してくれて、その情報のストックが溜まっていくと、自分が録画していない見たい番組までサーバーが勝手に録画してくれるというもの。人口知能、つまりは、機械学習データマイニング等の高度なデータ分析を施すことで、これらのサービスを実現している。昔からあるアプローチなわけだ。

 

SONYのCoCoonは、大容量のサーバーも安くなっていき、他方で、デジタル放送等も増えていき、見れるテレビ番組数は増えていく。そんな時に、既存のテレビ番組表の枠に縛られるのではなく、自分「だけ」の番組表があったら、ステキじゃないか、というコンセプトが基点になっている。勿論、このコンセプトの実現には、既存の多領域にまたがるビジネスモデルのパラダイムを変えるものであって、難易度は非常に高かった。

 

他方で、「Gunosy」もそれに近い。ポータル、検索、SNS、とネットのサービスの主軸は変わっていき、より、ユーザーを中心とした世界になってきていると思われるが、一人ひとりが、ネットの世界で、自分にとって最適化された情報を閲覧できているか?というと、否、だろう。やはり、一人ひとりに最適化されたサービスを提供したいし、すべきである、といったコンセプトが基点の模様である。

 

個人的には、ネットのパーソナライズというのは、とてもステキな考え方で良いと思うのですよね。私自身そんなサービスを数年前から妄想していたりするし、で。で、そんな中で、「Gunosy」て、素敵なコンセプトなのだけど、どれくらい成長していって、プレゼンスを得ることができるのだろうか、と。

 

結論としては、イノベーター層にしか受け入れられないかな、とか思う。不便なんです、確かに、SNSの情報て。情報が洪水のようにあって、キュレーションて概念があって、そんな人がいても、自分が好きな情報だけをフォローしたとしても、情報が洪水であることには変わりなくて。その多くは、好きな情報でも、その時点で価値があると思える情報はごく一部で。でも、人は、そんな雑然さを求めるし、最適化してます、と言われて送られてくる情報を読むだけでは、十分だとは思えないのだろうな、と。実際に使ってみて、物足りなさが否めない。

 

そういう意味で、タイトルの内容についてですが、ある前提に基づくと結構難しいと思っていて、それとは異なる前提に立ってみると、結構可能性があるのかな、とか思っているわけです。なんのこっちゃですね、これ。まあ、置いておいて下さい。

 

ということで、「Gunosy」難しいな、と現時点では思うわけですが、このような技術を基点としたサービス展開というのは、個人的にはすごく応援したいと感じてるのですが。やはり、如何に、サービスの前提を日々疑い、刷新しながら、サービスを磨いていけるか、というトコロですね。もう少しウォッチしたいと思います。