たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

行動経済学の適用乱発はイヤ

こちらは、行動経済学の本では、なかなか有名です。読んだことがある方も多いのではないでしょうか。影響力の武器。

中身は著名な行動経済学の理論をカバーしており、一読に値すると思いますが、ここで、一つ一つを取り上げるよりかは、キーワードを書くことで、いつでも理論をリサーチできるようにしておこうかな、と思います。

判断のヒューリスティック / コントラストの原理 / 返報性のルール / コミットメントと一貫性 / 最後に断るよりも最初に断る方が簡単 / 行動の持つ魔術的な力 / 本当の信念や感情は、言葉よりも行動に現れる / みんなが同じように考えているときは、誰も深く考えていないときである / 集合的無知 / ハロー効果 / 類似性 / 私たちは自分に似ている人を好む

で、思うんですけど、これらの行動経済学的て、帰納法的に導出した理論なわけなので、日常にその断片が散見され、無意識的に活用している理論があるのは当然なわけですが、これらを意識的にやるのって、広告のコピーでもない限り、イヤな感じがするのは僕だけでしょうか?!

大体、行動経済学のフィールドって、人と人とか、人と物とをつなげるコミュニケーションなように思うのですが、そのコミュニケーションにおいて、とあるコンテクとストの時には、コントラストの原理を利用しているよ、とありありとわかるようなコミュニケーションがなされると、それこそカラーバス効果でイヤだな、とか思うわけです。

例えば、大きな方法論としてのコミュニケーションとして型化されるのは良いと思うのですが、局所局所で行動経済学の理論が型化され、乱発されると、なんだかイヤだな、と思わされるわけです。人間の特性というか、弱みにつけこみやがって的な。

この本を読んで、ふむふむな部分とは思いつつも、そんなことを考えて、ともすれば、シチュエーション別に方法論の適用を型化したろかと思いがちなところで、せめぎあったよ、というのをここでご報告したいと思います。

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3日でおむつとサヨナラした方法

小さな子供を育てていると、イベントは盛り沢山で毎日が楽しくて仕方ない。その中には、子供の確かな成長の一面に遭遇することで感動的なことだったりするのだけど、その感動的な一面に遭遇するために、親側の努力を必要とすることもあったりする。そう、3歳児の親の一大事。

 おむつ離れ

おむつにサヨナラをすることは、とても大変だと話を聞いていたのだけど、私達の場合は、首題の通り、3日でサヨナラすることができたので、情報共有として、書いておきますね。大元は、「一日でおむつがはずせる」という本の内容を、出来る限り実践したのですが、その概要はこちら。

  • 当日以前:おむつ離れの練習は全くしない
  • 当日:
    • 「今日からパンツだよ」と言って、いきなりパンツにする
    • 玩具を片付け、テレビは付けないで、トイレの練習のみに集中する
    • おしっこの出る仕様の玩具、または、人形にスポイトを付けて、おしっこの実演(手本)をみせる
    • 15分程したら、パンツをチェックする。この時に、
      • おしっこをしていなかったら、ジュースかお菓子を少量あげる
      • おしっこをしていたら、批判する
        • 批判とは、直情的に怒ることではない
        • 「おしっこはトイレでするものですよ」「パンツをぬらしてはいけませんよ」と、建設的に、思考をリードする
    • 濡らした始末は、子供にさせる
    • また、再度、おしっこの実現(手本)をみせる。また、子供も一緒に、実演自体に携わる。
    • そして、15分程したら、パンツをチェックする・・・(あとは同じ)
    • これを一日中繰り返す

この手法のキーポイントとしては、こちらがあるのかな、と思っています。

  • 批判する
    • 子供は、おしっこをちゃんとしないと怒られる、というネガティブな観点をテコに取組むのではない
    • おしっこをすることは、トイレですることである、ということを何度も丁寧に言われることで、頭で理解する
  • 濡らした始末は、子供にさせる
    • トイレにおしっこをしないことには、ペナルティが発生するということを、身を持って知ることができる
    • トイレでおしっこをすることに対する動機付けに繋がる
  • おしっこをしていなかったら、ジュースかお菓子を少量あげる
    • パンツにおしっこをしないことへのご褒美をあげることで、パンツにおしっこをしないことが正しいことと認識する
    • ジュースをあげることで、おしっこの頻度を増加させ、練習の機会を増やす

プロセスの一つひとつの意味合いを理解して実行しないと、無理矢理子供につらいことをさせてる雰囲気になり、お互いつらくなるのかな、と思います。

私達のケースでは、厳密に、上記の通り実施できたわけではない。違う点としては、こちらのみ。

  • 当日以前に、何回か練習した
  • 玩具やテレビもつけていた
  • 濡らした始末は、子供にさせなかった

結果、3日で、おむつとサヨナラすることができました。なんだかんだで一週間くらいかかるのかな、と思っていたので、意外に短くて驚きました。宜しければ、上記の内容を参考にして頂いて、取組んで頂ければ。

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たけしの若手への一言(1) 「素直さ」が、成長スピードを変える

成長するためのマインドセットのうち、最も大事なのは「素直さ」

少し前に、こちらに、成長のために大事なマインドセットを書きました。

takeshikarei.hatenablog.com

ここでは、三つ書いていて、自ら引用すると、こんな感じ。

  • 厳しい局面でも逃げないでやり切る強さ
  • 厳しい局面を呼び込む積極性
  • 結果から再現性ある能力に昇華させるための謙虚さ

このエントリーでは、最も大事なのは、一つ目のやり切る強さ、と書いたのだけど、このエントリーの後にそこそこの数の若手と出会い、やり取りをする中で、考え方を改めていて、最も大事なマインドセットは「素直さ」だと思っている。上の三つ目に書いた謙虚さから少し意味合いが変わった形です。

ここに書いたことに通じるのだけど、自分に足りない要素を特定し、その足りない要素を補うための行動を一定量続け、必要ならば、さらに、その中で足りない要素を補うための何かを特定し、それを補うための行動を一定量続ける、というプロセスが必要。その一つの形が、フィードバックプロセスになりますが、その効きを良くするのが、「素直さ」だと思うわけです。

「素直さ」が、成長のコンバージョンレートを増減させる

誰かが自分の足りない要素、身に着けた方が良い要素、について教えてくれるのがフィードバックであり、そのフィードバックを基に、自らの改善行動に落とし込み、その行動を継続すると、能力が身についていく、そして、またフィードバックが・・・そんなプロセスなのだけど、「素直さ」があるかないかで、そのコンバージョンレート(CVR)が大きく変わっていく。大きく二つ。

  1. 色々な人が発するフィードバックを、自分事としてキャッチするまでのCVR
  2. キャッチしたフィードバックから、改善行動を実行するまでのCVR

チャートにしてみると、こんな感じです。

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一個目のCVRについては、素直さがあれば、色々な人が色々な局面で発したフィードバックをキャッチできるのだけど、素直さがないと、フィードバックが自分向けにきているというのにフィードバックと認めず、素通りしてしまったりする。二個目のCVRは、キャッチしたフィードバックから改善の「行動」をするかしないか、なのですが、こちらの方がクリティカルであり、素直さが最も大事とする理由だ。

結局、「行動」しないと、結果は変わらないし、能力も獲得できない。当たり前なのだけど、なぜか「行動」しない人は多い。フィードバックには、抽象度の高いモノもあるが、具体的な行動にまで落としたモノもあるし、実は、具体的なフィードバックの方が多い。要は、そのフィードバックを実行するかしないかの状況に出くわすことは多かったりする。その時、素直な人は、そのままフィードバックしてもらったことを実行するが、素直でない人は何もしない。能力を獲得できるかどうか、において、この分岐によるインパクトは非常に大きい。ここにあるCVRの数字は僕の感覚値で、あくまで参考値だが、僕の実感としては、素直さのある人とない人とでは、かなりの差分があると思わざるを得ない。

ということで、「素直さ」はとても大事だと思うのだけど、素直でない人は実に多い。生まれたときから、素直でないという性格的な人もいるのかもしれないが、何らかの成功体験を持っている人がどうも素直でない人が多いように思えて、そういった人は、先に出した一個目のフィードバックをキャッチしないケースが多いように思うし、頭で理解したと思っているのか、実際に行動せずに、できるようにならない人が多いように思う。しかし、脳の中で理解しているだけではほぼ価値はゼロで、実際に出来て、結果が出て、誰もがそれらに気づいてもらえる状態になっていないと、価値は感じてもらえないし、能力があると評価されることもない。

「素直さ」は、そもそもの成長機会であるFB数を中長期的に増減させる

と、ここまではコンバージョンの話をしたのだけど、時間軸を少し引っ張ってみると、素直さがあるかないかによって、そもそものフィードバックの数(=成長機会の分母)を増減させてしまうと考えられるため、さらに、もったいなくなると思う。こちらもチャートにするとこんな感じ。

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フィードバックした人は、少なからず、その相手に期待している。良くなって欲しいと思っているから、フィードバックをしている構造。しかし、相手がフィードバックを聞かなかったりキャッチしなかったりするファクトや、具体的な行動レベルのフィードバックをも実行しないファクトが積み重なると、その相手に期待しなくなり、次第に、フィードバックをする量が減ったり、そもそもフィードバックをしなくなる。フィードバックをする人は、フィードバックをした相手がどのようにフィードバックに向き合うか、をちゃんと見ているからだ。

おわりに

フィードバックの中には、耳が痛いフィードバックも多いだろう。そのフィードバックをありがたいと思えるか思えないか、も実は素直さによると思うが、耳が痛いフィードバックこそ、自分が大きく成長できる機会になり得ると思う。

Feedback is gift.

これは、グローバル企業であるP&Gの人材育成でよく使われる言葉です。あなたにフィードバックをする誰かは、あなたのために貴重な時間を使って、あなたがより良くなるために、フィードバックを提供してくれていて、それを、Giftと捉えることができるのかもしれない。そうしたとき、あなたは、Feedbackに対して、どのように向き合っているか?という問いについて、これを読んだ人は、振り返ってみると良いのかもしれない。そして、ひょっとしたら、素直さがないと思う人はとりあえず、誰かが自分か自分たちに言ったことを、実践、行動してみると良いのではないか、と思うわけです。

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