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たけしの華麗なる消費生活

華麗なるたけしが、日々の生活の中で、華麗に消費していったモノやコトやシコウについてのメモ。JPとUSのVisionary Company、Management Consulting Firm、MarketingやBusiness Development、Business Strategyな経験からか、そもそもだからなのか、かなり自由な風味で書き綴っております^^

「誰もが変われる、誰もを変えられる」という仮説

business

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最近グルメOLブログみたいなエントリーばっかりだったね。ということで、真面目な話を書いた。とても、長くなったのだけど、お付き合い頂けると幸甚でございます。

 

社会人一日目には仕事人生の大半が決まっている説

さて、2014年の新年度が始まった頃に、このエントリーを読みました。リクルートという会社で最年少でグループ会社役員になった方の文章。


最初の3年で仕事人生の大半が決まる説 - sudoken Blog

内容を少し抜粋してみると、こんな感じのお話。

  • 巷では、よく最初の3年で仕事人生の大半が決まるという説があります。個人的には、非常にリアリティがあります。なんというか3年目までで、いわゆる仕事への目線とか哲学みたいなものが大分決まってくるということを良く見てきました
  • ただ、今30代で第一線で活躍し、凄まじい活躍をしてる人の話を聞いてみるとほぼ100%、皆様最初の3年が勝負だと言っています。というのも、3年で突き抜けてしまえば、仕事の機会が圧倒的に増えます。そうすると、経験や場数で更に差が広がっていきますので追いつくことはかなり難しくなります
  • 仕事ができるかできないかというのを、スキルみたいなもので考えてしまう新社会人の方がとても多いです。違います。仕事ができるかできないかは、スタンスが決めます

マインドセット(このエントリーでは、スタンス)が、ビジネスパーソンとして成長する上で大事。僕が言う、マインドセット、というのは大きく三つ。

  • 厳しい局面でも逃げないでやり切る強さ
  • 厳しい局面を呼び込む積極性
  • 結果から再現性ある能力に昇華させるための謙虚さ

これらがあれば、成長の歩留まりを限りなく上げられて、その過程は、周囲の信頼残高の増大に寄与し、成長機会を増大する。そして、それらの成長機会毎に成長の歩留まりが効いてくる・・・という好循環を実現できる。スキルや知識は勝手についてくる。

最も大事なのは一個目の、厳しい局面でも逃げないでやり切る強さ。先のIPOは、InのKeyが積極性で、OutのKeyが謙虚さになるけど、結局Processである、逃げないでやり切る強さがないと、だだ漏れ状態になって歩留まりは良くならず、高い成長曲線は描けない。

新卒の面談で、IBDや戦コンから内定が出ているようなトップノッチの学生と小一時間話していると、これらのマインドセットがあるケース(一個目だけでなく)が多くて、驚いた。僕は中途社員が多い会社が長く、中途採用面接は相当数やってきたけど、新卒は中途採用とは異なり、即戦力として詳細なスキル要件のスクリーニングをできずに、人を選ばないといけない。でも、必ず活躍する!と考えられる人を選ばないとけないという難しさがある中で、最終的には(自己・企業分析ができて、コミュニケーション能力、そしてWILLがあるという前提で)、先のマインドセットがあるかないか、を読み取ることにあるのかな、と思った。

20年と少し生きていれば、厳しい局面はあるわけです。大学受験や部活動、恋愛でもいい。ある時までは逃げていたかもしれない。でも、これらのイベントを通過していく中で学び、逃げない人、になる機会は十分にある。だから、社会人一日目に先のマインドセットがあるかないかで、その後の仕事人生の行方もわかってしまう、と言える。

実体験として、社会人一日目どころか内定者時代に、僕はそれを感じていた。新卒で入社した会社は、当時最も優秀な人材を採用していた会社の一つ。不況で就職難の中、華やかな業界でビジョナリーカンパニーにも選ばれるグローバル企業であったその会社は、IBDや戦コン、商社、広告代理店等人気企業で内定をとりまくっている人たちが集まる会社だった。全ての人がそういったマインドセットを持っていたとは言えないけど、多かった。そして、10数年経った今、競争力の高い第一線の会社で活躍している人は多い。

そう、社会人一日目には、仕事人生の大半が決まっている、わけだ。



でも、何か気持ち悪い。そもそも、凄まじい活躍をしてる人てどのレベルの活躍よ?等の前提条件の置き方の曖昧な気持ち悪さとかではなく、社会人一日目とか三年で仕事人生て決まるのか?そこに違和感を感じたのですよ。本当かよ、と。

 

社会人一日目でも、三年でも仕事人生の大半は決まらない

例を幾つか。まず、僕が、USのビジョナリーカンパニーにいた時の女性の上司の話。

  • 30歳で出産。その後、その会社に再就職するが、役員のアシスタントで
  • 30歳中盤でコンサルタントに転身し、子育てをしながら、仕事に没頭
  • 30代後半に、ダイバーシティを背景に抜擢人事。毎年ポジションが上がる
  • 40歳くらいで、US本社の戦略部門に赴任
  • 赴任後、日本法人のディレクターの一角に
  • 最近、他のUSのビジョナリーカンパニーのエグゼクティブに

自分では、わらしべ長者とか言っているのだけどw、シンプルに言うと、一日目でも三年でも20代でも決まらない例の一つ。正確に言うと、新卒一社目は、僕の新卒一社目と同じ会社なので、マインドセットはあったのかもしれない。

でも、出産・子育てで、キャリアの道は一度諦めて、ゼロクリアになってるし、アシスタントで転職しているから、そこまでのキャリア志向ではなかったのです。でも、今では、USの超がつくビジョナリーカンパニーのエグゼクティブだ。

もう一つの話は、facebookで読んだこちら(抜粋)。

  • 投資先の一つにmonopoのという会社がある。わけのわけらない早稲田の学生2人組が作った会社。
  • 3,4年前に、「ビッグになりたいっす!」といって僕のところに来たのでいくつかプロジェクトをやってもらったら、これがひどい。なにもできない、やるといったことやらない、トラブルがあると逃げるという三拍子そろったダメな奴ら。
  • アッタマにきまして、このままじゃあ絶対ダメだから、なんかやれ、受託でもなんでもいいからとにかく一生懸命やれ、と怒り狂いながら指示をだしまして、まずは当時できたばっかりのクラウドワークスで1位になるまでがんばれという目標をもってもらいました。とはいえ、二人共プログラミングができない。そんなところからのスタート。
  • でも、人間、やればできる。
  • 吉田 浩一郎をはじめいろんな人のサポートを得て、そこから彼らは大きく変わりました。社長の Yoshiyuki Sasakiはしっかり営業とプロデュースをし、 Shun Okadaはイチから覚えたプログラミングをメキメキ上達させ、すばらしいエンジニアに。デザイナーもすばらしい人が加わり、クラウドワークスで受託実績があっという間に2位に。
  • そうなってしまえば、今度は仕事は向こうからやってくる。いまや電通さん、日本生命さんをクライアントにもつすばらしい会社に。YJキャピタルのサイトも彼らに作ってもらいました。
  • そして、このたび新しいコーポレートサイト作ってから宣伝してくれって図々しいお願いがきたから、ただ宣伝するわけにもいかず、長ったらしい文面とともに指示に従っている。
  • 絶対IPOとかしなさそうだから投資したお金はかえってこないと思うけど、こういう若者が育つ姿をみているだけでも、まあいいかなって気持ちになる。

Yahooの小澤さんのメッセージ。温かい内容ですね。愛があるよね、これ。逃げまくってた人たちが、逃げなくなった例。

そう、一般に40年近くある仕事人生が三年では決まらないし、社会人一日目でも、20代でも決まらない。正確には、決まらないケースがちゃんとあるよ、ということ。

 

「人との出会い」こそが、人を変え、仕事人生も変えていく

先の二つの事例からも言えるし、僕が最近とても思う事。

仕事人生が決まるのは、そして、人が変わるのは、「人との出会い」

僕の元上司の方は、当時アシスタント先の役員の方が彼女の優秀さを見込んで、コンサルタントにならない?と誘ってなりました。コンサルタントになりたての頃の努力の凄さも聞いたが、抜擢人事後の努力を近くで見てたが、それも凄かった。お子さんが小学生でしたが、いつでもどこにいてもスキがあれば仕事していたし、何でもかんでも本を読んで貪欲に吸収してた。週末は毎週英会話のマンツーマンレッスンを自腹で入れて能力開発してた(その後USに赴任した)。抜擢人事の後に、周りを納得させるに足る、圧倒的な努力てやつです。しかも楽しそうに。これ、40歳くらいの話。でも、その役員の方がいなかったら、彼女はいなかった。

小澤さんのケースは、更に興味深いですよね。逃げてた人が逃げなくなった。僕が最も大事と考えるマインドセットがなかった20歳そこそこのコたちが、上場企業から受注できるまでに成長したのですから。このメッセージを読んだとき、止まりましたね。なぜ?!と。VCをしていて、目が肥えている小澤さん目線で、逃げる彼らに時間を使うメリットは当初みつからなかったはずです。もっと優秀で投資に値する人たちは他にも沢山いたでしょう。でも、彼が彼らに関わることで、彼らを変えたし、その結果、ステキなwebサイトがこの世界に増えたのです。

ということで、ここまで書いてみて、先の仕事人生が決まる、話にとても違和感を感じたのが、当人だけの話にほとんど閉じて展開されていた点があったのだな、と。当人は勿論大事なのだけど、当人の仕事人生は、当人だけでは決まらないで、当人が出会った人が大きな要素になることがあるということ。

 

では、どのような人が、人を変えられるのか?

USの会社の役員の方とヤフーの小澤さんは、人を変えた。では、なぜ、彼らは、僕の元上司や大学生達を変えられたのか?どのような人が、人を変えられるのか?実は、これが、最近のマイホットイシュー。

とあるエグゼクティブの方と話して、刺さった言葉。

説得はしない。その人が勝手に動くボタンを探して、押す

とある研修の講師の方と話して、刺さった言葉。

Teacherには、三段階ある。Good Teacher, Great Teacher, Spark Teacher。

  • Good Teacherは、山本五十六タイプ
  • Great Teacherは、コンサル的。ライオンの親子の関係。
  • Spark Teacherは、人の心に火を点ける

ちょっと似ているような、でも違う。心のボタンを探して、押すのと、心に火を点ける。似て非なる二つのアプローチ。でも、どうやって?!

ボタンを探して、押すのは、その人と向き合うこと、なのかもしれない。その人のことを深く知ること。これまで何をして、これから何をしたくて、今、何に課題を感じてて、何に頑張っていて、何を大事にしているのか・・・ボタンは一つなのか、小さなボタンが幾つかあって、全部押すことで動くのか。

大事だと思うのは、その人であって、他の誰かではない、ということ。誰かや何かとの相対ではなく、その人だけの絶対的な基準だけで考えること。また、少し脱線気味に展開すると、短期的ではなく、中長期の関係性の中で捉えることが大事なのかな、と。そして、そのコミュニケーションには、「信頼」(とか責任)があって、そのI/Fは「言葉」っていうこと。

逆に、"Spark"は、自分自身が基点。リーダーシップ教育のNPOで、超一流企業のエグゼクティブのリーダーシップ開発をしているISL理事長の野田智義さんと、神戸大学金井壽宏さんの本「リーダーシップの旅」がヒント(下記引用は一部修正)。

  • ある人が、「見えないもの」、つまり現在、現実には存在せず、多くの人がビジョンや理想と呼ぶようなものを見る、もしくは見ようとする。そして、その人は実現に向けて行動を起こす
  • 旅は一人で始まる
  • 仲間は、旅の途中で現れる。ある人に出会い、一緒に旅をする
  • ある人と仲間は、実現したい何かに向かって、ともに旅という時間と空間を過ごすプロセスで、お互いの間に共振関係が生じる
  • 決して一方的ではなく、相互の影響がそこにはある
  • その中で、ある人が見る「見えないもの」が、仲間にも共感され、いつしか仲間の目にも「見えないもの」が見え始める

ビジョンの力を如実に表している。最も大事なのは、「見えないもの」を見ようとすることと、そこから行動すること。それが、全ての発端だからね。

 

「誰もが変われる、誰もを変えられる」という仮説を検証し続ける

人を動かす、変えるのは「信頼」に基づく「言葉」と、ビジョニングとビジョンに向けた「行動」。書いてみるとシンプルだけど、とても難しくて試行錯誤の連続なこと。他にも大事なことはあるだろう。でも、これらを中心に探求し続けることで、「誰もが変われる、誰もを変えられる」という仮説を検証し続けたい。やっぱり、社会人一日目とか三年とかで仕事人生やら何やらが決まったら、面白くないものね!

 

Photo by (c)Tomo.Yun