佐藤オオキさんのIQと絵本
ミラノサローネとnendo
ミラノサローネのデザインウィークだったようで、ファッションをリードしている著名人がミラノサローネを訪れていて、色々なデザインがアップされていたのだけど、その中に、nendoの展示を紹介する人も多かったですね。かなりフィーチャーされているようですね、今年のnendoも。そのうち、色々な記事がリリースされていくことでしょう。
佐藤オオキさんの絵本
さて、ミラノではなく日本の話ですが、ミラノサローネの少し前にこちらの本がリリースされていました。佐藤オオキさんの「コップってなんだっけ?」。
僕たちがほぼ毎日使っている「コップ」ですが。見方によって、飲み物を一人で飲む、だけでなく、色々な使い方ができるし、通常とは異なるコップになり得るよ、という紹介の絵本になってます。
佐藤オオキさんのデザインの凄さは、その「見方」にあると思っていて、色々なモノやコトを普通の人とは異なるデザインで異なるモノやコトにします。異なる言葉を使うと、再定義、しているのかな、と思うのですが、そのような彼の凄さがとてもわかりやすく理解できる本なのかな、と思います。
IQの高さと見方の関係
Amazonのジェフベゾスは、人と異なる見方ができることが、IQ80分に相当する、と言っているようですが、まさに、佐藤オオキさんは、そのど真ん中にいる人なのかな、と思います。ジェフベゾス的に非常にIQが高い人なのだろうな、と。そんな風に思います。
子供ごころを捉える佐藤オオキさんの絵本
しかしながら、この本は絵本ということで、子供たちの豊かな発想をさらに刺激するような本かな、と思います。個人的には、この本の中身は想像が付きすぎたのですが、ぜひ、小学生の子供に読んでもらいたいと思って買って、読みやすい場所に置いておいたのですが、その翌日には、ちゃんと読んでくれていて、とても面白ったと好評だったので、よかったです。
これを読んでいると、ヨシタケシンスケさんの本を思い出す人も多いと思います。例えば、「りんごかもしれない」。
ヨシタケシンスケさんの本も面白くて、モノの見方をとても刺激する良い本が多いと思うのですが、実は、少し難しい。見方が色々あるわけですが、実は、子供には難しい見方が入っている。一方で、佐藤オオキさんの本は、全て、子供でも理解できる内容になっている部分が少し恐ろしさを感じたりしました。人気の絵本作家よりも、子供の目線を明確におさえて選びながら、子供にモノやコトの面白い見方を提供できている、ということですから。
おわりに
結構シンプルな絵本なんです。でも、彼のデザイナーとしての見方、IQの高さ、そして、読み手を意識しきったコンテンツの秀逸さ、が光った本だな、と思います。小さなお子さんをお持ちの方に読んでほしいな、と思いました。