たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

答えのない問いに自分の頭で考え抜いて、答えを出す (「君は、どう生きるのか」古森重隆)

富士フィルムHD会長兼CEOの古森重隆さんの新著「君は、どう生きるのか」。富士フィルムの改革にフォーカスした「魂の経営」も良かったけど、この本もとても良い。要は、この古森さんの仕事であり経営に対する捉え方であり、姿勢であり、突出した結果を出すやりきる力みたいなのに共感しているのだと思う。

 

僕の鬼軍曹との思い出

この人の本を読むと、なぜか、新卒の頃の上司を思い出す。海外で辣腕をふるっていた彼が日本に戻ってきて私の上司になった数年間は僕のビジネスパーソンとしての捉え方を変えた一つの体験だったと思う。誰よりも自分事で、上司や役員がいようがいまいが、会議をリードし、重要な意思決定をし続けて行く。そして、僕には大々的に仕事を任せ、能力を最大限に引き出せる様にしむけてくれつつ、最終的には責任を持つ。

軍曹的な雰囲気を持ちつつ、絶対的に自分事で苦しみながらも自分で考え抜いて、難しい局面の答えを出し、徹底的にやりきる所は、どこか古森さんとかさなる所があったのかもしれない。

(ちなみに、彼は、その後、イランの現地法人社長、インドネシアの現地法人社長、いまは、Middle East and Africaの社長だ。恐らくそのグローバル企業でマーケティングでトップ5。イランとインドネシアでは、売上を毎年50%以上成長させていたスーパーマン。噂を聞くたびに当時を思い出しつつ、現在の活躍を想像して、刺激になる存在)

 

答えがない問いに対して、自分の頭で考え抜いて、答えを出す

本の中で、特に共感できた所は、目次ベースでこちら。

  • 「自分の頭で考え抜く」ことなしに成長はない
  • 「答えがない問いに、答えを見つけ出す力」が大切

もはや、このブログでも何度も書いてあるポイントだけど、ビジネスとは、答えがない、わからない状況の中で、自分の頭で考え抜くことで、答えを出し、それをやりきって、結果を出すこと。特に、戦略や企画部門にとっては、前段の考え抜くことが毎日の仕事。

これをガチでやっていかないと、会社は倒れるのだけど、この古森さんというのは、富士フィルムの主力事業がデジカメに潰される局面で、誰もわからない問いに答え続けて、富士フィルムを大きく異なる会社に創り変えたのだから、スゴイ。(逆に、コダックは、答えがない問いに、"自分で"考え抜かなかったから、倒産した。)そのプレッシャーは軽々しく想像がつくものではないのだが、そのプレッシャーを圧倒的に跳ね返して結果を出したのだが、本当にスゴイ。

今ご活躍されている経営者の中では、一代で会社をめまぐるしく大きくしている、孫正義さん、柳内正さん等がフォーカスされているけど、大企業の経営者の中でも、スゴイ人がいて、個人的に注目して色々勉強している方が何人かいらっしゃるのけど、この古森さんはその一人。ことあるごとに読み返そうと思います。