フレームワークの本が沢山出ているので「知る」けど、沢山の人が使うことが「できない」し、そもそも、使う以前に、「わかっていない」の理由 (「ストーリーとしての競争戦略」楠木 建)
ブログを書かないで少し経ちました。こういう時は、少し短めのエントリーを書いて、勢いをつけていこうかな、と。慣性の法則と同じですので。ブログも。
さて、タイトルの通りなのですが、
- 世の中には、ビジネスのフレームワークの本が沢山出ている
- 需要があって本になっているわけで、沢山の人が読んでいる
- 読むということは、そのフレームワークの存在を知ることができる
- しかし、そのフレームワークを使うことが出来ている人は限られている
- そもそも、フレームワークの意味を理解している人も少ない
という状況があったりします。唐突な書き方をしていますが、あるある、な話ですよね。ふわふわ系のコンサルティングファームであるとか、ビジネス本が趣味の人とかが陥りがちな所ですね。なんとなく、XXXでしょ、とか話して、フレームワークを書くけど、ほとんど中身がないケース。フレームワークを使うができていないわけなのですが、そもそもわかっていないわけです。
「ストーリーとしての競争戦略」。数年前に流行りましたが、最近読んだりしています。読んでみると、この方、かなり私と似た思考をする方ですね。きっと考えることが好きで、一つひとつきっちりと考えないとすまないタイプですね。
とても充実した内容だと思います。このような本がなぜ売れたか?というのは一考に値するかもですね。結構中身は深いのに、20万部とか売れる理由。要はマーケティング力が冴えているからです。深いのですが、文章の展開はなかなかポップで読みやすい。なんとなーく、理解した気になってしまう本ですね。
と、つらつら書いていたら、いつの間にか、ちょっとズレていますので、元に戻してみると、要はこういうことです。
優れたコンサルタントであれば、テンプレートの価値はその使い方次第であることをよくわかっているはずです。だからこそ、特定の文脈で問題解決をするという彼らの存在価値があるわけです。
これを実現するのは、なぜ、テンプレートの構造の中身や、テンプレートと文脈との関係を一つひとつを「論理的に考える」ことによるものなわけです。もし、「論理的に考える」ことができない場合、テンプレートを使いこなすことはできないのですよね。
コンサルタントの存在価値の一つを、簡潔に書いていた、ので取り上げてみました。論理的に考える姿勢から導出される洞察が、そこかしこにあって、この本、結構良いな、と思うわけです。是非、ご一読頂けたら、よろしいかと。