たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

明確な憧れが力を生む (「成功はゴミ箱の中に」レイクロック)

マクドナルドの企業家の七転八倒な成功物語

ハンバーガーのマクドナルドは、今ではグローバルに展開され、日本でも、とても好まれている外食チェーンの一つだが、勿論、いきなりそのようなポジションを築いていたわけではなく、つぶれそうな中小企業のフェーズを経て、今の様なグローバル大企業になったわけである。

そんなマクドナルドの成長の過程について、その成長を実現した一人の経営者であるレイクロックの自伝から紐解かれたのが本書である。元々は、マクドナルド兄弟が、マクドナルドというハンバーガーのお店を始めたのだが、レイクロックが彼らと契約を結び、マクドナルドをアメリカ全土、そして、世界的な企業にまで拡大したわけである。アメリカンドリームをどのように実現したのか?と読み進めていくと、とても興味深いと思う。

 

本を力に

しかし、もう一つ面白いのは、この本を推薦している経営者たちについて。一人は、ファーストリテイリング 柳井正さん、もう一人は、ソフトバンク 孫正義さん。この二人が、「成功はゴミ箱の中に」の本を勧めている。

今では、長者番付のトップに位置し、憧れの大企業の経営者として、辣腕を振るっている二人だが、元々は、地方の中小企業の一からバトンを渡された柳井さん、そして、福岡でゼロから立ち上げた孫さん。この二人が、レイクロックの自伝を読み、憧れ、そして、自分たちのビジネスを拡大し続けている、ということは興味深い。今では、どんな偉大な経営者も、過去の偉大な経営者の挑戦に憧れ、時に、勇気づけられて、毎日を乗り越えてきた、そして、乗り越えている、とも言えると思うという意味で。

でも、この本を読んだ人は沢山いるのに、柳井正さんや孫正義さんと違いは出るのはなぜだろうか?と考えたときに、この本を読みながら、自分事になれたかどうか、というのが分かれ道なのかな、と思う。

自分だったらどうするだろうか、自分も本中に出てくる苦境が来ることを想定したか、苦境が実際にきたときに本を思い出した力を出せたか。本を読むことって、知識もそうだが、メンタリティを補強する意味でもあると思うのだ。本を読まないでうだうだ言っている人がいるが、本を読まないと始まらないよね。と最近つとに思う。本を読んで何を感じ、どのように活かせるか、それはその人次第なのである。