たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

仕事の意味は、自分で見つけないといけない (「ユニクロ思考術」柳内 正 監修)

ユニクロが好きだ。大学の頃は、キャンパスの対面に店舗があって、研究室のみんながフリース買ったりして。すげー流行ってたからね。同じ研究室のオサレさんが、ユニクロの服をうまくコーディネートするのな。パタゴニアのショッキングイエローのジャケットに、ユニクロのカーゴパンツ合わせる?あー、そのメガネとカーゴパンツの丈がキーだよね、みたいな。彼には影響をうけて、ユニクロをうまく着こなす、というのには今でも課題の一つですよ。って、なんのこっちゃ。

 

そんな観点もあるのだが、会社がいいよね、っていう。大学の経営学の授業で、ソニーの盛田昭夫がニューヨークに行って、アメリカ進出のために苦労しながら攻略し、世界に認られていった話を聞いて憧れたものだった。なんてエキサイティングなんだ、と。しかし、ユニクロを持つファーストリテイリングは、「今」、そんなエキサイティングな挑戦をしている会社なわけなのだ。採用のHPに行くと、こんなコピーが出てくる。「世界企業に入るか、世界企業を作るか。」

 

勢いのある企業には、優秀な人材が集まっていく。この本では、佐藤可士和氏や片山正通氏などの社外から、堂前宣夫氏や勝部健太郎氏などの社内の人材の仕事感や仕事術などが書かれている。ファーストリテイリングに関連する飛びきりのプロフェッショナル人材なのだから、こだわりや強みのエッジがかなり尖っているという印象を受けるし、ユニクロすごいや、不況しらずだわ、ということがわかる。

 

 

 

「終わりに」の柳井正氏のコメントがよかった。過去に、松下幸之助盛田昭夫など名経営者はいたが、現在活躍する経営者の中では、彼は特別素晴らしいと思わされる。ブログで引用するなんてナンセンスだと思うのであまりしないが、良かったので、少し長いけど、引用(一部中略)してみた。若い人は特に読んでみてみて欲しいところ。どんな優秀な経営者も迷って、それを乗り越えてきていたりするということ。目の前の課題にガチで向き合って、自分で答えを見つけていかないといけないのだ。

 

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サラリーマンになるなんて、意味がないと思っていた。卒業後もぶらぶらしていると、父親から「ジャスコに行け」と言われて、何の目標も持たずに就職した。当然、仕事に対するモチベーションなどなく、目の前の作業は作業でしかなかった。「仕事とは何か」など考えることもなく、わずか9カ月で辞めた。山口県宇部に戻り、家業の洋服屋を継ぐことになってから、俄かに仕事に対するモチベーションが高まった。洋服屋の仕事が向いていたというよりも、失敗すれば何もなくなるという状況にだったからだろう。これは、今だから思うことだが、ぼくは仕事に「向いている」「向いていない」はないと考えている。とにかく「それしかない」と思うこと。自分の一生の仕事と思えることを見つける、あるいは、そう思わざるを得ない状況に自分を追い込むことが重要なのだと思う。そして、それは早い方が勝ちだ。

 

仕事に意味はない。もっといえば、そもそも人生に意味はない、と考えることができる。しかし、人生の意味は、一人ひとりが仕事を通して発見し、作っていくものだと思う。悩まない人はいない。みんな自分だけが悩んでいると錯覚して、他の人は悩んでいないように見えてしまう。でも、全員が悩みながらも仕事をやっていると思わなくてはいけない。ぼくも昔はそうだったが、一人机の上で本を広げて考えていてもダメで、人と一緒に仕事をしながら体で感じていくことが重要だ。