たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

生理現象のムダを省く方法

24時間をいかに過ごすべきか

一日の時間は24時間しかないというのは当たり前なお話。決まった24時間をいかに過ごすべきか、がより良い人生につながるのではないか、と考えるわけです。いかに過ごすべきか、などど考えること自体が、より良い人生から遠ざかるのでは?と考えるナチュラル系な方もいるとは思うのですが、やりたいことが多い自分としては、24時間をいかに過ごすべきか、は良く考える論点だ。

きっと、この論点に向き合う人として、僕はその最たる人だと思うけど、僕の周りにもそういう人が多いようだ。今回のエントリーは、そんな新卒同期のお話。新卒で入った会社の同期は優秀な人が多く、アラフォーに入ってきている最近では、その多くがビジネスパーソンとしてのパフォーマンスのピークに入ってきているのだけど、大企業やコンサルティングファームで活躍する人もいるが、中には、起業している人もいたりする。今回のお話の彼は、大企業を経由して起業して、こんなサービスを出している。みなさん、ぜひDLして、利用してみてくださいー。

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生理現象のムダを省く方法

最近、違う同期が海外赴任するので、同期連中と飲んでいて、話していたのだけど、起業した彼の時間の使い方のガチさが半端ない。生産性は勿論大事だし向上させていくだろう。でも、生産性の向上で解決できることだけではなく、やはり時間量も必要になってくる。でも、一日は24時間しかない、というのが直面する課題であり、その時、やはり、24時間をいかに過ごすべきか、という論点に向き合うことになる。生産性は向上させたという前提にたった上で、いかに時間を創出すべきか、を考えるのだけど、最終的には、生理現象のムダを省く必要があるのだな、と彼の話を聞いていて思った笑。

まず、お酒を飲まない。昔はあれだけ飲んで騒いで記憶を失っていたのだけど、ジンジャエール。なぜなら、お酒を飲むとパフォーマンスが下がるから。お酒を飲んだその日はまず仕事はできなくなるだろう。飲みすぎると、翌日の午前中も二日酔いやらなにやらで頭の回転速度が下がったり、集中力が下がったりで、パフォーマンスが下がるかもしれない。アウトプット量が下がる。では、お酒を飲むのはやめよう、という結論だ。

これは、一理あって、最近僕自身考えていたことにも通じてて、僕の行動を後押しした。お酒を飲むってなんだろうか、という話だ。お酒を少し飲むことは良いように思う。仕事か何かからの解放感を感じれて、リラックスやらストレス解消やらの効果があり、その後の時間の使い方にもポジティブに働くと思われるから。

でも、お酒を飲みすぎる、ことはネガティブなんだと思う。お酒を飲みすぎている時間は長くなるし、飲みすぎたお酒の分のコストは多大で、下手すると食事代の3-5倍に及ぶ。飲みすぎているが故に記憶は薄まり、その時に食べたおいしい食事の味も記憶の彼方だ。そして、その翌日もお酒が残りパフォーマンスが悪化する。これって、刹那?!などと思うわけである。

ということで、お酒を飲む機会、そして、飲む場合も飲む量を減らしているのが最近。

ひげ脱毛の目的は、容姿の改善ではなく、時間の創出

さて、彼の話に戻るのだけど、最近、ひげ脱毛をしている、と。ふむふむ、基本、毎朝とかひげをするからね。ひげを剃っている時間自体は3-5分/日程度だろうか。それが年換算、人生換算されると、そこそこの時間量に行くだろう。

でも、そのひげを剃っている時間だけでなく、夕方以降だかに、ひげが伸びてしまって、そのひげが気になってさすったりしている時間、その間、集中力が下がってしまっている時間、などの時間量もあり、低下したパフォーマンス、減少したアウトプット量を考えると結構いくかもな、と聞いてて思ったものでした。

ひげ以外でも、髪をセットしている時間だったり、トイレにいっている時間だったりも、時間削減の対象になりうるよね、と思いました。それらをゼロにするのではなく、そんな生理現象の回数を減らす行動習慣てどんなだろうね、とかとか。

とはいえ、なんだか生きにくくなったものだ、という状況になっても仕方ないので、ムダは減らすけど、ムリもないようにするのが肝要かな、とも思いました。

「戦略経営者」という職業

日本のビジネスシーンのトップランナー、三枝匡さん

少し前のエントリーで小出ししましたが、ミスミの三枝さんの最新刊である「ザ・会社改造」を読みました。すごーーーく熱くて熱くて一気に読みました。三部作から三枝さんに憧れていましたが、この本を読むと更に、三枝さんへの尊敬の念が高まります。

この本は、ミスミのCEOに就いた三枝さんのお話が書かれていて、10数年の取組みの結果、一つの会社がグローバル企業となり、世界的な競争力を有するだけでなく、ビジネスモデルとして稀有な存在になりうるまでの過程の一端を垣間見るという意味で、とても興味深かったりします。

本の中では、前にも書いたように、フレームワークの重要性や必要性に触れており、ただの知識ではなく、ビジネスの最前線で最大限に活用する位置づけとしてのフレームワークとして、フレームワークの価値を再認識することができる意味でも、価値があるのではないかと勝手に思います。

「戦略経営者」という職業

しかし、個人的に、読んでいて、目が留まったのは、「戦略経営者」という言葉。

三枝さんは、新卒でこそ三井化学に就職するものの、その後は、ボストンコンサルティンググループの日本人第一号、スタンフォードMBAを経て、30代で大企業の社長を経験、その後、ベンチャーキャピタルで数十億円規模の投資、ターンアラウンドのスペシャリスト、とった経歴を持ちますが。

その一つ一つが、当時の日本ではあまり見られないポジションであり、その後の日本のキャリアデザインのベストプラクティス的な職歴を、トップランナーとして歩んできたといっても過言ではないでしょう。

で、書かれていたのが、「戦略経営者」という言葉。彼は、経営者なわけだけど、その出自からもあるように、営業出身でも管理部門出身でもなく、戦略、を生業とした経営者なのだけど、それを一つの言葉にしていたわけです。

で、その言葉に目が留まった。僕も、戦略に携わることが多いキャリアなわけですが、自分のキャリアの中で目指す、あるべき姿ってなんだろう、と思ったとき、「戦略経営者」ということばに妙に腑に落ちたし、あと20年以上働くことを考えたとき、どんなビジネスパーソンになるのだろうか、目指すのだろうか、と考えたときに、この「戦略経営者」になりたいのかもしれない、と思ったわけです。実に刺さった本でした。

「戦略経営者」とは何か

「戦略経営者」と書くと、何か血の通っていないロジック至上主義のつまらない経営者と受け取る人がいるかもしれないが、それは全くの間違いだ。結局、会社であり事業が成長するためにある戦略とは、そのロジカルな正しさだけでなく、それに関わる人が、きらきらと光らないといけないわけで、そんな人目線も含めた戦略性を備えた経営者と言えると思います。

本を読んでいくと、三枝さんは、戦略経営者でありながら、きめ細かいコミュニケーションを社員ととる様が伺えていて、新鮮だった。能力開発として、成長性の高い人材を選び、何度の高い課題を与えながらも、寄り添う姿や、飲み会で社員とともに、喜びを分かち合う様など、経営における大事な部分も垣間見れると思います。

結局、戦略経営者でも営業経営者でも、目的は同じだし、その達成のために、必要なことは変わらないのかもしれない、とも思います。戦略も必要だし、人材の能力開発でありモチベーションの最大化も必要であり、そのアプローチに戦略性があるかどうかなのかな、と思ったりします。

そのように、経営に関する思考を多面的にめぐらすことができる、という意味でも、この本を読む価値はあるのかな、と思います。いい年頃の方は、ぜひご一読下さい。

理論と実践のブリッジツールとしての経営書

秀逸なポジションを取った経営書「世界の経営学者はいま何を考えているのか」

2016年にハーバードビジネスレビューの読者が選ぶベスト経営者のNo1に選ばれていたということで、遅ればせながら、一気に読んでみました。

まず、読んでみて思うのは、冒頭部分にあるのですが、本としてのポジションの取り方が面白いということです。ハーバードビジネスレビューが学術書ではなく、実用向けの論文集ということで最先端の内容ではないよ、であるとか、ドラッカーの思想としては良いけど、定量的な論拠に基づく科学ではないよ、であるとか、ポーターはちょっと古いよ、みたいなことが書かれていて、読者にとって身近なコンテンツについて、最先端ではない、と言い切り、読者の自尊心をくすぐったところで、幾つかの経営学のテーマについて紹介しています。このような本の読者は、大概巷にある本を読み漁っているので、そんなことを言われると焦るわけです。狙い定めたイントロといったところでしょうか。

しかし、中身を読んでみると、そんなに斬新なテーマはなかったかな、と思います。一橋大学大学院の楠木さんは、理論と実践の行ったり来たりが大事と言っていますが、経営の先端で、理論と実践をいったりきたりしている人にとっては、経営の断片に関する思考を巡らすわけですが、それらのどこかに当てはまる内容なのかな、と思います。

それは、逆説的なのですが、経営学が科学であり、定量的な論拠に基づくものであり、ドラッカーを引き合いに出したにもかかわらず、本としては、科学的な根拠の紹介は薄くエッセイ的にして、読み手が読みやすいような仕立てにしたことにあるかもしれませんね。最先端なのだけど、そんなに最近のことではないのも関係あると思います。まあ、学問なので、毎月新しい理論やフレームワークが生まれるわけではない時間軸、ということも関係あるでしょうね。

ほとんどの組織に当てはめて考えられる理論。トランザクションメモリー

とはいえ、自分が日頃考えていることに関する理論として、整理する意味ではよかったテーマがありました。まさに、楠木さんが書いた通りのお話です。

トランザクションメモリー:組織の記憶力に重要なことは、組織全体が何を覚えているかではなく、組織の各メンバーが他メンバーの誰が何を知っているか、を知っておくことである。英語で言えば、Whatではなく、Who knows whatであるということ

組織運営として、いかに組織の能力を最大化するか、は大きな論点だと思います。これは、短期的にも中長期的にもある論点かな、と思います。とある1つの組織の仕組み設計であるとか、会社としての仕組み設計などに関連する部分です。前者は、ちょっとしたルールやエクセルでの整理で片付く話かもしれないし、後者は、システム構築や組織組織設計、ちょっとした風土(会社内部活などもそう)の醸成などが出口としてあるでしょう。

これらの仕組み設計の拠り所となる理論がトランザクションメモリーということです。あなたの、私の携わる会社組織の1つの仕組みには、そんな経営理論があったりするのは結構面白いと思います。そして、そうした経営理論として抽象化され、その経営理論があるがゆえに俯瞰的に自分の所属する組織をみてみることで、さらに具体的な打ち手として、色々と思いつくでしょう。それが、楠木さんの話なのですが、それが理論の活用の仕方なのだと思います。

経営学は、理論と実践のブリッジツール

そういう意味で、最後の方で、経営学は役に立つのか?と、異なる視点から経営学を見つめているのですが、個人的には役に立つ、と思っています。でも、世界の経営者がいま考えている経営学である必要はないかと思います。私たちが日々経営である仕事をする中で、実践の一方にある経営学、の方法論やフレームワーク、それらがあることで、僕たちの実践の整理や意味合いを考える上でのツールとして役立てれば、と。

最近、これも遅ればせながら、ミスミの三枝匡さんの「ザ・会社改造」を読みました。彼は戦略経営者として、フレームワークの重要性を説いているのですが、本に出てくるのは、プロダクトポートフォリオマトリクスやABC分析による原価管理のフレームワークです。これらは古典的なフレームワークであり、最先端では全くありません。しかし、これらのフレームワークのメリットもデメリットも理解しきった上で、実用的であるとして採用し、ミスミにカスタムされたフレームワークとして活用しきっているわけです。

理論と実践のいったりきたりなわけですが、どんな理論でも良いわけでなく、使い勝手の良い理論であれば良いのでは、と思うわけです。そういう意味では、最先端でなくても良いのですが、最先端でも良いわけですが、業界や業種が異なる広範なビジネスの中で、いかに有効なフレームワークを経営学の中から抽出できるか、が事業経営者のセンスなのかもしれないな、と思った次第です。