たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

人間関係の悩みの処方箋

少し前に流行っていたけど、当時はあまり気にならず、読んでいなかったのですが、最近とある人が勧めていたので、読んでみました、「嫌われる勇気」。 

心理学者アドラーの心理学について、とある教授と迷える若者との対話形式で紹介されています。気になった部分を引用したのが、こちら。

  • 客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味付けをした主観的な世界に住んでいる
  • 良好な人間関係を結ぶには、ある程度の距離が必要だ。密着してしまうと向かい合って話すこともできない。しかし、距離が遠すぎてもいけない
  • あなたは、ただ、「私はどうするか」だけを考えればよい

一つずつ掘り下げておきたいと思います。

自らが意味付けをした主観的な世界

まず、身近な例として、テストの点数、についてあげてみます。テストの点数が70点だったとして、このテストは客観的には70点でしかないのだが、その点数の意味合いの幅は広い。

例えば、今まで70点より高得点しかとったことがない人はショックな出来事となるのですが、その意味付けは人によって異なり、もう二度と70点をとらないように、70点をとってしまった要因分析をして、これまで以上に頑張る人もいれば、70点をとってしまった自分の能力を信じられなくなり、弱気になってしまう人もいるだろう。

テストの点数は極端な例かもしれないが、人生で起きることは、これに似たようなことが多い。毎日生きていると何かが起きる。テストのようにわかりやすいこともあれば、一緒に仕事をした人の発言や態度の意味合い付けも同じだ。その事象について、どのように意味付けをして、その時点以降に役立てるか役立てないか、それは主観でしかない、というお話である。

個人的には、主観は圧倒的にポジティブであればよい、と思う。仮にその事象が普通に考えるとネガティブでしかないとしても、ポジティブな変化を及ぼす可能性が高まると思うからである。勿論、一見ネガティブな事象は弱気にさせるものだが、空気を読まずに、ポジティブになるべきかな、と思うのです。

良好な人間関係と距離

少し前に、このエントリーで取り上げたのですが、人との距離って大事だと思う。このエントリーでは、淡交という言葉で紹介しました。そうすることに、人間関係の疲れを減らせるよね、というお話。

takeshikarei.hatenablog.com

基本的には、そのお話と同じで、あまり人との距離を近づけても、遠ざけすぎても良くないよ、というお話でした。例えば、相手が好きだったり、期待したりすると、接点数が増えたり、リクエストすることも多くなるし、逆に、入ってくる情報も多くなる。

でも、他の多くの出来事と同じで、ある一定値を超えるとオーバーシュートしてしまって、良くない影響を及ぼす。余計なコトが見えてしまって、嫌になったりするわけです。完璧な人間なんていないしね。ということで、適切な距離で、人と接することが良いよね、というお話でした。

「私はどうするか」だけを考えればよい

今回、3つをピックアップしましたが、これらのテーマとは別に、課題の分離、というお話が紹介されています。自分の課題と誰かの課題を混ぜると、解決しなくて良い課題に悩まされてしまう、という話で、誰の課題を解決しようとしているのか、というのを意識的に考えることが大事だというお話が紹介されていたりします。

で、この「私はどうするか」だけを考えればよい、というのはその延長線上にあるようなお話。結局、誰かに期待して、誰かを変えたい、等ということは考えるけど、根本的には、やはり、相手は相手の人生が、自分に自分の人生があるようにあるわけなので、多大な期待を相手にすることは、too muchなことになりかねないと思うわけです。

全ての話にも通じるのですが、結局、自分はどうするか、にフォーカスすることが大事であり、それにより、何かは必ず変わるので、それに集中することが肝要だよね、というお話でした。行動原理として、とても大事な点だと思います。

おわりに

全ての悩みは対人関係

という章が本著にはあるのですが、全てなのかはわからないですが、無駄な考えてしまう、それを悩み、というのかもしれませんが、その思考の対象って、対人関係が多いかもしれません。そんな悩みを解決するためにつけるべき思考の癖、みたいなのが、この本では紹介されていて、一読の価値があるかな、と思いました。悩み多き方は、ぜひ~