たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

「企画」に必要な二つの能力

同い年のヒット量産の映画プロデューサー

少し前に、映画プロデューサーの川村元気を知った。最近では、「君の名は」を大ヒットさせているのだけど、この10年くらいで話題になった映画をかなり世に送り出している。電車男、デトロイト・メタル・シティ、告白、悪人、モテキ、宇宙兄弟、聖☆おにいさん、寄生獣、バクマン。怒り・・・。

さぞ、重鎮なのだろうと思っていたら、同じ年だった。なるほど、と。

超企画会議と自分の仕事から導いた、企画に必要な二つの能力

ということで、読んでみたのが、彼の「超企画会議」という本。彼がプロデューサをした作品について、ハリウッドの著名な映画監督やプロデューサと企画会議をするという妄想の短編集になっていて、彼の企画の詳細の一端を垣間見ることができる。

これを読みつつ、そして、日々企画をしていて思うのだけど、企画に大事なのって、二つの能力なのかなって思う。

 

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この本は映画の話なので、映画のテーマがあって、ゼロベースであるべき映画の完成形を想像する。この時は、ゼロベースでなんでもありでアイデアを沢山上げていく。その上で、アイデアとアイデアの間の関係性やリスクや制約条件を論理的に整理していく。一方で、本当にユーザーに刺さるか、という観点で、さらに想像して、アイデアを絞りだして、映画のクオリティを高めていく。というのをあきらめずにぎりぎりまでやっていく、ということだと思った。

で、ビジネスでも、同じだな、と思った。本当の最初は、想像力を見いっぱい働かせて、ビジネスのビジョンを描くが、そこからのアプローチは結構論理的に掘り下げ積みあげていくことになる。でも、その論理アプローチが一定量行われると、その先にいるお客様が本当に使うのか、デリバリー体制が本当に成り立つのか、みたいな想像力を働かせて、新しい論点や課題を見つけ、その解決を論理的に取り組む。というのを繰り返すことで、ビジネスをリジッドにしていく。

性質の異なる企画を比べながら、その共通性をふんわり思ったのでした。