たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

3ヶ月で10kg痩せたシンプルな5つのルールと、その思考プロセス

 

 

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トゥイラ・サーブとイチローの共通性

一見タイトルとは全く関係ないと思われるだろう、トゥイラ・サーブとイチローの言葉。トゥイラ・サーブは知らない人が多いかもしれないが、トニー賞エミー賞の両方を受賞している振付師。彼女はこんなことを話している。

最高の創造性は、習慣と鍛錬から生まれる

そして、彼女はこんなことも。

  • 自分で自分を乗り越えることは可能
  • 遺伝子を言い訳にしたくない

なぜ、振付師で頂点を極められたか?飽くなき貪欲なスタンスが垣間みれます。

一方、我らがイチロー

夢や目標を達成するには1つしか方法がない。小さなことを積み重ねること。

共通している内容は、正しい行動を継続する、ことだ。振付師でも野球でも、ビジネスでも、そして、ダイエットでも、何かの大きな目標を達成するためには、"正しい行動を継続"することが必要。

 

正しい行動を継続する、とは何か?

逆説的な話になるが、何かの目標を達成したとき、然るべき「行動」が伴っている。なぜなら、目標、とは、今の自分が位置している場所から、何らかの軸で測ってみて、距離がある場所を意味しているので、何かをしないとその距離を縮めることができないから。そして、距離を縮めるための何か、目標を達成するための何か、は「行動」でしかない。

もう少しよく考えてみると、目標を達成するための行動、つまり、「正しい行動」、というのは予め決まっていることがわかる。「間違った行動」をしても、目標を達成することはできない。例えば、品川駅から東京駅に15分で行くことを目標とした時に、山手線ではなく、徒歩で行く人はいない。

世の中の一部のことについては、「予め決まっている」正しい行動が、人や組織の中で経験からわかっていて、正しい行動が当たり前の様に実践されている。例えば、営業目標を達成するためには、必要なパイプラインやコンバージョンが決まっていて、各種の営業行動をすることが、目標達成をするかしないか、に直結することが多い。優秀な営業組織では、その営業行動が当然の様に受け継がれていて、みなが実践する。

でも、世の中の大半のことは、正しい行動が実は予め決まっているのに、その時点で正しい行動はわからない。勿論、正しい行動を自分で探したり、人に聞いたりする。でも、結局、目標を達成できないことが多い。それは、なぜか?その理由として考えるのは、こちらの三点。

  • そもそも、行動を定めないから
  • 行動の評価をしないから
  • 継続しないから

何かの目標を達成したい!と色々と話に出したりするけど、結局、何もしなかったり、かじった程度の行動しかしない。要は、自分が何の行動をしているか、を定めていないし、認識していない。つまり、自分の行動を、自覚的にコントロールしていない。

行動を自覚的に捉えていないから、その行動の正しさを評価することができない。もしくは、自覚的に捉えていたとしても、行動の善し悪しを評価するというプロセスを設けていない。だから、その行動は改善されない、良くならない状態が続く。

大きな目標、難しい目標を達成するためには、「継続」が必要。一時の努力で獲得できる何かはあるだろうが、難しい能力や実績を上げるためには、一時の努力では手が届かず、必ず継続性が求められる。仮に、正しい行動をしても、継続していないために、正しい行動であることがわからないままに、目標達成の前にドロップアウトしてしまう。

 

シンプルな5つのルールの考え方

ということで、前振りが長くなりました(汗。やっと、所謂ダイエットのお話。以上の内容を踏まえつつ、ダイエットで、正しい行動を継続するために、二つの角度からルールを5つ決めました。

  • 体重の構造からのダイエット行動の設定
  • ダイエット行動の継続性の担保

両者のルールを共存させることで、正しい行動を継続する、ことを実現させています。

一つ目について。世の中のことは、Input-Process-Output、で成立していると考えられる。例えば、外部環境と内部環境の分析結果(Input)を基に、企画マンが思考と議論を重ねて(Process)、戦略ができる(Output)ように、体重も同じ。

食事をして(Input)、身体で消化等を施して(Process)、体重(Output)が在る。体重を下げることが目標であるので、Inputである食事と、Processの一つである代謝に焦点を合わせ、改善を図ることにしました。

一方、継続性、を担保するためには、過去の経験からの学びを注入しています。一言で言えば、モニタリングと例外適用。具体的な内容は後で。そろそろ、本当に5つのルールの中身に入りましょう。

 

1. ムダな食物・飲物は身体に入れない

人は口に入ったものからしか出来ていない

料理研究家の有元葉子さんに言われて、衝撃を受けたのが、佐藤可士和。彼が、そこから、食事こそ最大のエンターテイメントと捉え、食生活を改め始めたのは、佐藤可士和ファンだけの小ネタか。

さて、体重を減らすことで、健康に近づけたいと考えたとき、思い出したのが上記の言葉。自分の身体は、口に入れた食物や飲物でしかできない、ことを考えたら、ムダな食物・飲物は身体にいれてはいけない、と考えたわけです。

そもそも、物理的にも思考的にも空間的にもムダが嫌いな性格。その対象が食物・飲物にセットされてから、ムダ取りがかなり徹底されました。具体的に、ムダな食物・飲物と認定したのは、こちら。

  • 微糖缶コーヒー
  • 間食のお菓子

3食以外はムダ、という考え方ですね。僕は、仕事中に微糖缶コーヒーを一日3-5本程飲んでましたし、ジャッキーカルパスやら何やらの間食も週に2-3回程していたのですが、カットしました。代わりに、満腹感を導く炭酸水とガムに変えました。

全く同じ内容ではないと思いますが、このようなムダが無い人は少ないと思います。直ぐに思い立つ人もいると思いますし、思いつかない人も、一週間の食事内容をレコードすれば、実はムダな食物・飲物に気づき、カット対象に認定・実践することは可能だと思います。

 

2. 自分が満足する最適量を見立てる精度を上げる

こちらは、一回あたりの摂取量を減らすルール。具体的には、こちら。

  • イチではない単位で、食べる量を決める
  • 食べられない場合は、残す

一見あたり前のルールなのですが、僕には新しい考え方のルールです。

イチではない単位で食べる量を決める、とは、例えば、お茶碗でご飯を食べる場合、一杯、二杯、でご飯をお茶碗につがない、おかわりのときには、0.2杯分をつぐ、ということ。小刻みに食べる量を決めるわけです。

そして、食べられない場合は残す、ことにもしました。小さい頃、親からご飯を残すな、と徹底的に言われました。食事に関わった人の努力をないがしろにする行為だし、世界には食事をしたくても、満足に食事をとれない人達が沢山いるからです。

しかし、一旦、テーブルに出てきた食物は、僕が残したとしても、満足に食事をとれない人達にあげることはできない。そして、ムリに食べた僕は、健康を壊すのです。だから、ムリに食べないで残す。そういった構造。

これは、論理的には納得がいくのですが、感情的にはあまり好きなルールではありませんでした。だから、残さない様に食事量を見立てる様なインセンティブが働くようになったのです。(結局、3ヶ月で1回しか残していない。)

自分が食べられる量を注文し、ムリなく、それらを食べる。当たり前のことなのですが、食事量を見立てる、という意識が生まれたのは、多面的に考えて、素晴らしいルールだな、と考えています。

恐らく、この行動ルールは実践している人が多いと思いますが、自分にとっての最適な食事量を見立てる、ことに意識を向けてみると、毎回の食事への向き合い方が変わるのではないか、と思います。

 

3. 歯を磨くのと同じように、1日のルーティンに、ストレッチとReFa CARATを装着する

代謝効率を上げるための行動として、ストレッチとReFa CARATを特定。

身体が柔らかいと健康に良い

ということで、朝の隙間時間と風呂上がりにストレッチをすることに決めた。

ReFa CARATは、美容に詳しい同僚のコから解説を受けて、腑に落ちて採用を決めた。こちらも、風呂上がりに、気になる部位に、回数を決めて、毎日やった。

これらは、継続しないと結果がついて来にくいルール。多大な期待をせずに、毎日継続する。というのがまずは大事で、それに4のルールの観点を加えて、改善することが大事だと思います。

 

4. 可視化・モニタリングし、改善し続ける

BCG代表の御立さんの本の中で、彼がハーバードビジネススクールでトップ5%に入り表彰された件がある(過去日本人では数人しか表彰されていない)。なぜ、彼は世界のトップMBAで、トップ5%にはいることができたのか?

本には、自分で自分に採点した、と書いている。各授業で、何回発言したか、その発言内容の質はどうだったか、をノートに書いて、自分のパフォーマンスを可視化し、そこから自省し、次回の授業への改善に繋げた、という。

10年近く前にこの本を読んで、自分の仕事内容をエクセルで可視化して、継続的に改善を図ったり、毎日赤モレに自省する様になった話は閑話なのですが、この考え方を、今回のダイエットにも適用したわけです。

  • google calenderに体重を毎日インプット

体重を測ること、そして、google calenderにインプットする、という1日30秒の行動。これにより、

  • 昨日対差、昨週対差を数値で把握することが容易
  • 体重の増減が、その日の食生活の一つ一つの判断に影響
  • 減少した時には、取り入れているルールへの信頼が増し、更に徹底するようになる
  • 増加した時には、毎回の食事最適量への上限値見立ての減少圧力になる
  • 体重の横ばいが続いた時には、ルールの改善検討にエスカレ(A/Bテストへ)

といった影響を得ることができたと思います。

 

5. 例外は認める

1-4のルールに基づいた行動を3ヶ月毎日実施したか?んなわけない。だって、人間だもの。2週間に一度くらいは暴飲暴食したりしています。だって、人間だもの。

そういった例外を認めずに、完璧に実行しようとしたら、途中で頓挫してしまったと思います。例外は例外として認める。1週間に一度くらいは体重を測らなくてもいいよ、でも基本は毎日測るよ。それくらいのテンションの方が、継続、できると思います。

 

おわりに

たかが、3ヶ月で10kg痩せたくらいで、色々と書いてしまいました。色々書いたのだけど、3ヶ月で10kg痩せるためにした行動て、結構普通のことだなとも思いました。考えてみると、普通の体重の人の当たり前の食行動に収束しただけなのかもしれないですね。

それにしても、色々と書いたのは、自分でやってて、別にダイエットの話だけではないな、これ。何かの目標を達成するための方法論として有効なんじゃね?という部分が大きいです。何かの難しい能力であり、大きな結果を獲得するための当たり前の方法論。

このエントリーを読んで、ダイエット生活への有効なインプットにして頂ければ幸いですし、このエントリーを読んで、このエントリーをアナロジーとして、振付でも野球でも、ビジネスでも、何にでも、何かの目標を達成するために、正しい行動を継続していくことの一助になれれば幸甚でございます。

ここまで読んで下さった皆さん、ありがとうございましたー