たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」の書評

はじめに

健康に良い食事は関心の的で、テレビでもウェブでも雑誌でも沢山特集がされているのだけど、どうやら、そのほとんどが間違っているみたい。それが、この本を読んでみるとわかる。「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」。

書いているのは、UCLAの准教授の津川友介氏。ハーバードで医療博士をとっているが、医療政策学・経済学を専門としていて、統計を駆使するのが強みといった感じだろうか。だから、健康を良化させる、悪化させる食べ物が何か、というのを定量的なエビデンスを基に、端的に記載されている。

化学的に証明された究極の食事

ということで、結論を書いてしまいましょう。まず、健康に良いと考えられる食べ物

  • 茶色い炭水化物(玄米、蕎麦、大麦、全粒粉、ライ麦、など)
  • オリーブオイル
  • ナッツ類(アーモンド、クルミカシューナッツ、ピーナッツ、など
  • 野菜と果物(フルーツジュースはダメ。じゃがいもは含まない)

茶色い炭水化物は、食物繊維や栄養成分を豊富に含み、肥満や動脈硬化のリスクを下げるし、糖尿病のリスクも下げる。魚、オリーブオイル、ナッツ類は、地中海食とも言えるが、脳卒中脳梗塞のリスクを下げる。果物は、糖尿病を予防する。

(ちなみに、ひょっとしたら健康に良い、というエビデンスの強さが下がる食べ物として、ダークチョコレート、コーヒー、納豆、ヨーグルト、酢、豆乳、お茶、がある。

一方で、健康に悪いと考えられる食べ物がこちら。

  • 白い炭水化物(白米、うどん、パスタ、ラーメン)
  • 赤い肉(牛肉、豚肉。ハムやソーセージの加工品は特にダメ。鶏肉はOK)
  • バターなどの飽和脂肪酸

白い炭水化物は血糖値を上げ、脳卒中心筋梗塞などの動脈硬化による病気を起こすリスクを上げる。加工肉は発がん性があり、赤い肉は恐らく発がん性がある。

(ちなみに、ひょっとしたら健康に悪い、というエビデンスの強さが下がる食べ物として、マヨネーズ、マーガリン、がある。

究極の食事を基にした食習慣の改善

詳細な背景は本書に譲るとして(そこかしこで語られていることと異なる部分もあるので、軽く衝撃を受けるが)、以上を前提としたときに、どのように、食習慣を改善するか。まずは、こんな感じにしようかな、と。

  • 夕ご飯は、白米から玄米に変更
  • 昼ご飯は、蕎麦
  • 赤肉は、日常ではなく、開放感のあるときだけに。基本は鶏肉か魚
  • おやつは、フルーツ
  • 外食は、以上を全く気にしない

上記にあるリスクは、食べなければ減らせるわけだが、ゼロにするのは結構難しい。でも、減らせばリスクは相当程度減るのだから、習慣として減らせる範囲で減らせばよいのではないか、と思う。ゼロサムで考え実装しようとすると、基本は続かないと思われるからだ。そういう意味で、まずは、上の5つを習慣に取り入れ、さらに改善できるようならば改善するようにしたいと思います!