たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

最高を生み出す思考原理(「ベロシティ思考」)

なかなか優秀なビジネスパーソンだな、と認定している人の内、読んでる人が多い、ということで、つられて読んでみた。ビジネスにおいて最高を目指す、そして、最高であり続けるために必要となる思考原理、という意味では良い視座を得られるかなと思います。クリエイティブエージェンシーのAKQAの創業者とNIKEの広告担当役員との対談本。

 

後ろを振り向くな。その間に追いつかれるぞ。(伝説の投手 サチェル ペイジ)

常にアスリートのことを忘れるな(フィルナイト)

アスリートのトレーニングは、量ではなく質で決まる。アスリートは息抜きや回復の時間をつくらなければならない。彼らは集中してハードなトレーニングをしているが、休んでもいる。最適な運動量と肉体との酷使の間で、最も効果的なポイントを見つけることが大切

NIKEの役員との対談ということで、スポーツのケースに当てはめて、具体的な話が出てきます。ビジネスもスポーツも根本は同じ。トップランナーとして、今までにない世界を切り開くことを考えたときの取組み環境という意味で、かなり似通っている。

一位に位置していたとしても、二位であるかのようにトレーニングをする、というような話もあった。競争相手は、虎視眈々とトップの座を狙っているわけだ。そのような状況のときに、後ろを振り向くような時間はない、ということ。

単純さは、究極の洗練 (レオナルド ダヴィンチ)

全ては細部に宿る。腕まくりをして、細かいことにこだわるのはかっこ悪いかもしれないが、影響力をもつのは、その細部なのだ。細部を気にすることが違いを生む。99パーセントの人が気づかないような細かいところに、睡眠時間を削ってまで気を使っていれば、シビアな評論家が指摘する前に問題に気づくことができるだろう

こちらは、日頃考えていることと同じで、とても共感できる点。レオナルド ダヴィンチの言葉は知らなかったけど、非常に共感。この細部へのこだわりこそが、期待値を超えるか超えないか、につながると思うのですよね。

でも、次に、どうすれば、細部にこだわれるか?というお話になるわけですが、よし、細部にこだわるぞ!と心構えを持ったとしても、実践できるとわけではないのですが、では、どうすれば良いか?

この世で最もパワフルなのは、テクノロジーではない。想像力である。

違う文脈で出てきていた文章ですが、僕が常に意識しているのはこちらの点になります。要は、想像力がキーだと思うのです。最高の状態とはXXXな状態である、では、YYYをすれば良いのではないか?と、論理的にも考えていくのだけど、途中から、論理を組み立てていく中で必要になるのが、想像力、だと思うわけですね。

特に、スポーツではなく、ビジネスだったら、尚更。基本的に、誰かが関係している何かに対して、取組んでいるわけです。そうしたとき、誰かの期待値というのが存在しているわけですが、その期待値は、専ら厳格に明文化されてはいません。及第点をとることを考えると、過去の事例や誰かの言動について、適切に形にすれば成せると思います。

しかし、100点だったり、100点を超える様な結果を出したいと考えたときには、途中から想像力を働かせないと不可能になります。誰かが置かれている状況であったり、誰かが困っていること、欲していること、そういったことを想像していかないと、期待値を超えることはできない。

それは、誰か自身が意識的に気づいていない領域にまで踏み込んで、提供することを意味しているわけです。その想像力が外れることの方が多いかもしれません。でも、そういった想像力を基にして、細部に至るまで準備を施して、アウトプットし続けることこそが、高次元な差分につながると思うわけですね。