たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

プロフェッショナルの中のプロフェッショナル (「変わる力」鈴木敏文)

最高の結果を出すことは難しいことだが、最高の結果を何度も出したり、出し続けることは難しい。見渡してみると、幾つかそんな企業があるな、と思うわけだが、大概、圧倒的な思考原理と行動原理を持ち合わせたトップが、その企業には存在している。

そんな企業の一つが、セブン&アイホールディングス、セブンイレブンであり、鈴木敏文さん。今更なのかどうなのかはわからないが、最近、セブンイレブンが気になってならない。そんな中で読んだ一冊が、「変わる力」。

 

ちなみに、色々エントリーしているので、よかったら。

 

セブンイレブンの強さの根源的な内容が詰まっているわけだが、特に印象深かったのは、それらの具体的な内容ではなく、鈴木敏文さん、というプロフェッショナルの中のプロフェッショナルな経営者だ。

話は横道にそれますが、私の休日の過ごし方は、この40年間ほぼ同じです。午前中、体力をつけるためにスポーツジムに車で行って、帰りに数点のセブンイレブンに寄って、昼用の弁当などを買って帰り、家族と食べます。店に立ち寄るのは、店内の様子を確認したり、出している商品の質が下がっていないかをチェックしたりするためでも有り、欠かしたことはありません。本部内の役員試食では、メンバーが細心の注意を払っておいしく作れたとしても、実際にお客様が手を伸ばす売り場に並ぶ商品がおいしくなければ、即、撤去します。過去に何度かありました。

こうした細かなところでも確認することが、習慣になっているのです。つまり、創業から何年経とうが、今も私の役目は、「会社がおかしなほうへ動いていないか」と、常に目を光らせ、変化に応じた最善策をタイミングを外すことなく指示することだと思っています。組織が大きくなればなるほど見えない部分は増えますから、たやすいことではありませんが、気を緩めずにこれからも、私はやるべきことをやっていくだけです。

もう一つ。

読者の方に、今の仕事に就いている理由は何かと尋ねれば、「好きだから」「天職だから」と答える人は少数だと思います。おそらく約7割の人が、今の仕事に満足はしておらず、それでもやると決めた仕事だからと歯を食いしばって働いているのではないでしょうか。それがビジネスマンというものです。やるからには、最後までやり遂げる姿勢が大切です。(中略)やるべきことが目の前にあるなら、決して逃げてはいけません。私は昔も今も、そう思っています。

僕が、プロフェッショナルの中のプロフェッショナルだと思ったのは、鈴木敏文さんの仕事に対する姿勢|Attitudeの継続性について。

鈴木敏文さんは、セブンイレブンを立ち上げからリードし、トップとして、不断の成長を実現してきた方。成功をし続けている、と言って良いでしょう。

しかし、成功に慢心することは全くない。9兆円を超える超大企業のトップとして、グループや事業の成長戦略の立案と実行をリードしているわけだが、顧客の立場で、自分たちのサービスを厳しく対峙し続け、妥協せずに、改善をし続けている点。そして、やるべき仕事を真っ正面から向き合い、やり通し、乗り越え続けている点。現在、82歳ですが、今でも、昔と変わらないことでしょう。

これらは、成功の逆襲であったり、年齢の言い訳であったり、によって、40年という長期間に渡って、「継続」することは難しいと思います。これらを「継続」できていることが、セブンイレブンであり、鈴木敏文さんが成功し続けている、大きな要因の一つなのかな、と思ったわけですね。

では、どうすれば、このような根源的な大事な行動をし続けることができるか?というのは、大きな思考のポイントですね。答えは、結構シンプルなのかな、と思っています。

ということで、現在の経営者の中でも、特に注目に値する方の一人だな、と思いました。セブンイレブンと鈴木敏文さん関係の本を更に読みたいと思います。