たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

セブンイレブンが、無印良品になる? (無印良品)

回答としては、No、なのだけど、無印良品ぽくなっていくのではないか、と勝手に思っている。数年前から、佐藤可士和がクリエイティブディレクターになったため。

佐藤可士和が、クリエイティブディレクターになると、なぜ、無印良品になるのか?というと、一人の優秀なデザイナーが、企業と製品のブランディングの全体をディレクションするということ、そして、その対象が日常商品であること、から、収束される形は似てくるだろう、という考え方からなわけです。

 

デザイナーで変わる企業から伝わる世界観

あまり認知されていないのかもしれないが、無印良品は、原研哉さんと深澤直人さんがデザイナーであり、"ボードメンバー"。原研哉さんはデザイン界の重鎮だし、深澤直人さんはIDEO Tokyoの支社長まで勤められていた方。

そんなデザインのトップランナーのお二人が、全体のデザインのディレクションをしているのが無印良品。無印良品の店舗に入る、または製品を持つと、無印良品であることが直ぐにわかる世界観。彼らがボードメンバーであり、デザイナーであることの当然の帰着な訳です。

セブンイレブンは、佐藤可士和さんになってから商品に全体統一されたロゴであり、雑貨類などは全て佐藤可士和さんのチェックの後、リリースされる、というのは有名な話。店舗に入ると、数年前のセブンイレブンとは全く異なる整然感があるわけです。

 

無印良品のブランディングは卓越

そんな、全体の統一感であり、商品をみれば、セブンイレブンの商品である、無印良品の商品である、とわかるようになる、という部分。そういった部分は、やはり似てくるわけですな。しかし、冒頭に、No、と書いた様に、どうしても、似ない点がある。

それは、会社としてのスタンスに依るため。セブンイレブンは、売上至上主義であって、顧客のニーズを捉え、ニーズに合致した商品を最大化することを考えているため、全てがプライベートブランドになることは恐らくなくて、常にナショナルブランドの新商品を展示に入れ、POSで情報収集することは取り入れるため、全体統一には限界がくる。

他方で、無印良品は、完全に自分たちのブランドのみで展開しているので、そのようなことはない。それは、自分たちの価値観であり世界観を完全に表現し、伝えることができることも意味する。そういう意味で、全体のブランディングやディレクションとしては、無印良品の方がmuch betterな企業になるし、世界的にみてもユニークで卓越したブランディングを有した企業になっているわけです。