たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

アニメがドラマに攻め込んだ (「安堂ロイド」TBS)

キムタクの新しいドラマ。半沢直樹の名残でビデオに撮れていたので、見てみました。所感としては、結構面白かったかな、と思います。

 

ドラマの世界観として、異質さを感じました。時空を超えた究極のラブストーリー、とうコピーがある通り、近未来的であり、IT的SW的であり、そして、アニメ的な創りがあるからかな、と思います。製作陣を見てみると、庵野秀明や「エヴァンゲリオン」の鶴巻和哉等がいるので、彼らの思想が入っているようですね。納得な感じ。そんな異質さを際立たせようとした演出が目立つわけですが、桐谷美鈴や本田翼は、アニメ的な異質感を出そうとするけど、演技力が追いつかないで厳しいかな、という風でちょっと切なかったですね。

 

その流れで、役者陣について書いてみると、キムタクはちょっと厳しかったですね。アンドロイド役はまあ有りでしたが、天才物理学者は天然さを創ろうとしたけど、ただ抜けている人みたいな感じになっちゃいました。全然天才物理学者ではないですよね。どう好意的にみても。他方で、柴咲コウは良かった。見ていて、安心できる。この柴咲コウとキムタクのタッグは、"GOOD LUCK"以来なわけですが、正直、新鮮さはゼロで厳しいかなと、見る前は思ったわけですが、見てみると、柴咲コウが頑張ってて、一応有り、なレベルまで来ていました。柴咲コウはなかなか良いですな。

 

ちょっとネガティブな調子で書いてきていますが、冒頭にも書いている通り、結構面白かったと思っています。今までに見たことがない感覚を受ける。時空を超えているので、当然近未来的なテイストがされているのだけど、まあ、そこそこなCGが出来ているので、近未来感がちゃんと担保されている。やっぱりアニメ的マンガ的なわけですが、AKIRAとか見たことないけど、実写版になったら、こんな感じなのかな、とか思う。

 

そんな第一回の視聴率は、19.2%だったようですね。これが高いのか低いのか、というのは人それぞれかもしれませんが、個人的には、キムタクのドラマとしては低いと言えると思っています。

 

まず、わかりやすさ、はとても大事だと思います。このドラマを誰が見ているのかというと、結局30代が中心なのかな、と思うけど、今の30代てそんなにアニメとかはみないし、そこまでITのリテラシーが高い人もそこまで多くないと思うことを考えると、近未来感は出すのだけど、わかりやすさを自然に担保しないと厳しいかな、と。

 

あと、やはり、時間の軸を一つ入れると、見ていて混乱することは多いと思う。未来については、ある程度まで、謎を持たせるので、混乱してしまう。ドラマを見ていて、自分がドラマの世界の中のどこにいるか、を認識しながら見れていない可能性がある。これは、良い面もあるかもしれないけど、悪い面もあるのかな、と。

 

あとは、第一回で、未来警察の人があと10人いるという話をしていたことから、容易に推察できる、あと10回未来警察の人とキムタクが戦う、というお決まりのパターン。お決まりのパターン自体は良いと思うのだけど、いきなり全11回のドラマです、というのをドラマの中でご連絡頂かなくてもいいかな、と思いつつ。そんなお決まりのパターンの中でも、謎めいた部分を如何に適切な量で、視聴者に提供していって、面白さを感じてもらうか、が大事なのかな、と思いました。

 

まあ、第二回も見ようかな、と思います。