たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

基本を知らんやつは何もできねーんだ (「世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?」戸塚隆将)

著者は、新卒でゴールドマンサックス、その後自費留学でハーバードビジネススクール、卒業後マッキンゼーで経験を積み、今は独立してコンサルティング会社を経営している方。

 

投資銀行、経営コンサルティングファームMBAのトップを全てゲットしている方はなかなかいないと思うので、経歴的に超エリートと言えるでしょう。そんな彼が、過去色々な優秀な方々と一緒に仕事やスタディをする中で、学んだ仕事や処世の「基本」をまとめたのが本書となります。

 

「基本」。私は、30歳過ぎまで、この「基本」を全く認識してこなかったですね。正確に言うと、「基本」を「基本」と認識していなかった節があります。スラムダンクが好きで、首題は赤木の言葉の加工引用ですが、そんな印象的なセリフを楽しみながらも、基本をちゃんと認識して、対峙していなかったと思います。

 

しかし、何かの能力をちゃんと身につけたいと考えたとき、「基本」を深いレベルまで習得することの必要性に行き着くことに気づいたのが30歳をすぎた位でしょうか。結局、全ては、「基本」が何かの状況によって変わったものでしかないということ。で、何かの状況に応じて変えるには、「思考」することが必要。つまり、「基本」と「思考」の二つの要素を身につけることが大事なのかな、と考えています。

 

さて、これは閑話でして、本書は、結構テクニカルな項目が沢山詰まっていて、本を読んでみて、各人が、気に入った項目を取り入れていけば良いのかな、と思います。この本でいう「基本」とは、ビジネスにおける行動原理の文脈における「基本」といえると思います。「基本」を忠実に継続的に実践していけば、ビジネスを構成する各要素のパフォーマンスのベースラインを上げられるし、結果、周囲からの信頼関係も深まり、ポジティブなループを創り、たどることができるのかなと思います。

 

 

では、何を継続的に実践する「基本」とするか?詳しくは本書をご一読し、自分なりに、その意味合いを咀嚼し取り入れればと思いますが、私目線で、気になった項目について、本書の内容を伺い知って頂く意味でも、加工引用しておきますので、ご参考下さい。

  • 初対面の相手とは、挨拶の過程で3回は相手の名前を呼んで憶える。人の名前を憶えることは、相手の心象効果も含めて重要な要素
  • 引き受けた仕事はその場で5分間だけやる。状況を明確に認識している間に取りかかり、8割方の見通しを付ける。仮に不明なことがあっても、直後だから、聞きやすい面も有り
  • メールは朝一にはしない。移動中や午後の生産性の低い時間帯にする。時間当たりのパフォーマンス密度は異なるので、タスクと時間帯の紐付けを最適化する
  • 日曜夜には、週末に楽しんだことを振り返り、月曜に備える。遊んだから頑張る、ということを明確に意識して、月曜にのぞむ
  • 資料の細部にこだわる、手元に残るのは発言ではなく資料。タスクがマルチかつパラレルに沢山走ると資料への力の掛け方も考えてしまうが、完璧な資料作成を図るべき