たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

とても欲しい技術 (「記憶する技術」伊藤真)

弁護士試験の塾の伊藤塾の塾長による、記憶するための技術に関する本。

  • 記憶力は、一生、鍛えることができる

本を開いてみると、まず、こんなことが書かれている。ちなみに、一生、は赤字で。普通に考えると、記憶力は、年をとればとる程衰えそうなものだが、記憶力を鍛え続けることができる技術とは、どのようなものなのだろうか。

 

 

本文中から、ポイント抜粋。

  • 同じことを何度も飽きずに繰り返すことができるということ。当たり前のことだと思うかもしれないが、これこそが、記憶する技術の極意
    • 基礎学習のように同じことの繰り返しでも、毎回「意識のポイント」を変え、新たな発見をする。傍からみれば同じことを繰り返すように見えても、本人にとっては毎回が新鮮になる。これが、記憶する技術の核心
    • 理解して記憶しておくと、理解のしかたを憶えているので、次の理解に取組みやすい
    • 努力を続けた人は、ある時点から急カーブを描く様に、理解と記憶力が増す。だから、努力し続けることは大事
    • 記憶することは、「強く印象に残す」と言い換えられる。興味をもって、強く印象づけると、記憶できる
    • 抽象的なことを覚えようとするときであればるほど、自分の経験をいかにそれに結びつけ、経験記憶にしていくかが重要
  • 記憶する技術
    • もっとも大事なことは「復習」
      • それまでの全てをざっと復習すること
      • 常に全体の復習をすることで、それぞれがつながってくるし、記憶の定着にもなる
    • テキストを目で見て、集中して読みながら、音読することによって、目と耳の両方が刺激される
    • 記憶とは、出来事を印象づけて頭の中に保管し、それを引き出すこと。記憶力を伸ばしたかったら、「憶えて」「それを思い出す」訓練をすれば良い。そのために効果があるのが、「一日を振り返ること」
      • 「昼は何を食べたんだっけ」などを細部まで思い出してみると記憶の訓練になる
      • 仕事に関連づけて思い出せば、次の日の準備になる
    • 記憶力を減退させる一番の的は、ものぐさ
      • 整理が苦手な人は、記憶力も弱い

上記を意識しながら、自分の毎日の習慣に落とし込めば、記憶力を底上げすることが中長期的にできると思われる。

 

ちょっと脱線になるが、「記憶力」という一つのテーマについて、よくここまで書けるな、と思う程リッチな内容。しかも、学術的に、色々なところから情報をかき集めて統合した内容ではないのですよね。ほとんどが、伊藤真氏が自分でトライして検証した、帰納的な内容が詰まっているわけです。

 

結局、自分自身の記憶に関するクセであり、課題に気づいて、それに対して、解決するような施策を打たないといけないわけで。伊藤真氏は、如何に効率よく、記憶力を上げて、パフォーマンスを上げるか、をとても客観的に自分を分析して、行動であり習慣に落とし込んで行ったのだな、と気づかされる。

 

だから、先に、意識しながら、自分の毎日の習慣に落とし込めば、記憶力は上がる、と書いたが、実は正確ではなくて、自分が得意・不得意なやり方をちゃんと認識して、毎日継続できる様な行動習慣の項目リストに落とし込むことで、かなり記憶力があがるのではないか、と思うわけです。毎日頑張って、一生記憶力を高めて行きたいですね。