たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

「戦略」にガチ (「良い戦略 悪い戦略」リチャード・P・イメルト)

「戦略」という言葉が氾濫している。例えば、今日受信したDMの中に、「戦略」という言葉が幾つあったか数え知れない。この世の中は、それほどまでに「戦略」を求めているのだろうか?ある意味、それは、正、なのかもしれないが、ただ、使われている「戦略」の意味合いが異なっているだけなのかもしれない。「戦略」という言葉は、バズワードになっている。結果、本書によれば、こんな現象が散在している。

  • 戦略を野心やリーダーシップの表現とはきちがえ、戦略とビジョンやプランニングを同一視している
  • 例えば、とあるCEOは、「勝つまで続ける」のが戦略、と言った。興奮と熱狂とノリをこね合わせた様な「戦略」が悲しいかな次第に一般的になっている
  • 「実行面に問題がある」と嘆く経営者は、たいていは戦略と目標設定を混同している。戦略を立てているつもりで業績目標を立てているケースは珍しくない

 

非常に「あるある」な現象で、戦略立案に携わる/携わったことのある人には、上記の様な現象の遭遇したことがある人が少なくないのではないだろうか。

 

そんな中、本書は、巷に流布する曖昧な戦略の立案と実行の現状に対して、ガチで切り込んでいる。戦略を立案するとは何を意味するか?良い戦略の論理構造に含まれる要素とは何か?数多ある戦略の本が取り扱わなかった厄介なトコに切り込んでいる。そういう意味で、この本そのものが戦略的なのだな、と読みながら思ったのであった。戦略の立案に関わる全ての人に。