たけしの華麗なる消費生活

消費したモノ・コトについて、書いています。

素晴らしきビジネスモデル (CANON PIXUS MG6230)

久し振りにプリンターを買いました。上述のを。親の分も買ったので、2台まとめて。結構良い買い物が出来たと思います。購入時の条件の主なところはこんな感じ。
  • 新生活への準備期間にあたり、最もプリンターの販売が盛り上がる、つまり、高まる需要に対して売り負けない様に、価格が下がっている3月末に購入
  • 更に、店頭販売が激化し、近隣店舗間で価格を下げ合う土日に購入
  • 商品を見極めたと同時に、既に安くなっている店頭展示価格から、更に値引きを交渉
  • パソコンとのセット購入を通じて、更に値引き
ということで、結果として、このような価格になりました。
  • プリンター単品価格:18,100円+10%ポイント → 実態価格:16,290円
  • パソコンとのセット購入による割引:2,000円 → 1台当たり1,000円割引(換算の必要もないが)
  • 結果、プリンターの本当の購入価格:15,290円
価格.comで調べてみると、最安価格はこちら。
  • 最安価格:16,099円
色々駆使した結果ではあるものの、全国の最安価格よりも800円くぐった価格で購入できた、というわけです。一つひとつの要素をつぶすことが必要ですね。

 
まあ、そういった買い物上手話も良いのですが、プリンターのビジネスって美味しいな、って話。

プリンターは、元々、消耗品ビジネスといわれ、プリンター本体を購入した後に、継続的に利用して行く上で必要になる、つまり購入されるインクで儲けているビジネス。継続的に購入されるのでそれだけで結構な金額に及ぶし、価格もプリンター本体に比べて、下落しないので、利益率も高いビジネスということですが。今回の買い物では、企業目線でのビジネスモデルの素晴らしさ、消費者目線ではあまり嬉しくない一面を見たのでした。
 
今回、自分の家分も購入したのは、数年前に購入したプリンターを使い続けることをやめる選択をしたためです。それは、このような経緯からです。
  • 長期間利用しなかったため、印字ができなくなった(インクが固まった模様)
  • 仕方なく、4,000円以上のインクも購入し、色々と操作を施したが、印字はされない
  • ろくな印字ができないにも関わらず、この時点で、半分以上のインクが消耗
  • 仕方なく、コールセンターに電話した結果、
    • まず、近くの修理センターに、現物を持ち込まないといけない
    • 修理可能な場合は、修理代が発生し、インク代は返らない
    • 修理不能な場合は、インク代は返ってくるが、修理代は発生
誰が修理するんですかね?という状況に陥りました。段階的に、コールセンターの方に交渉をしてみようと思ったのですが、その内、自分がクレーマーになることを恐れて、インク代4,000円以上を泣き寝入りして、新しいプリンターを購入することにしたわけです。
 
店頭に行ってみて、店員さんにプリンターの最低限の要件を伝えて、ベストなモデルを聞きました。
  • 印刷は、Word/PowerPoint/WebからA4で、加えて、年賀状も
  • A3/4の紙をスキャン
  • 無駄な配線をなくすために、無線LAN接続
結果、店員さんは首題のモデルを提案してくれました。他の候補と比較することで、意思決定の妥当性を高めようと思い、他モデルの可能性について聞いてみたところ、高価なモデルは、不要な機能がつくので、自分にはtoo much。他方で、より安価なモデルは論外の結論、つまり、下記の仕様を有していることがわかりました。
  • インクは、単色毎に交換することはできず、6色まとめて交換しないといけない
当然、黒色の減りは、他色より断然速いことが想定される。しかし、黒色がなくなったら、他色が恐らく6-7割程度あるにも関わらず、全て交換しないといけないということを意味します。6色セットは4,000円以上するでしょうから、2,000円くらい捨てる計算になりますね。イニシャルコストが数千円安くおさえられたところで、ランニングコスト(主にインク代)が断然高くつく。結果、イニシャルコストとランニングコストの和であるトータルコストも高くつく訳です。
 
プリンター自体の仕様の違いによって、そのようなインクの仕様は仕方ないのかなんなのか知りませんが、中長期的に消耗品を買い続けなければいけない、という消耗品ビジネスの特性を利用した利益向上の一つの打ち手ですね。消費者には全くうれしくない話です。
 
怖いのは、私が話した店員は量販店の社員だったので、上の情報をインプットされ、首題のモデルを購入するという意思決定をできたのですが、もしメーカーから派遣されていた方に話を伺っていたならば、このようなフラットな情報は入らずに、トータルコスト高のモデルを買っていたかもしれないということです。
 
ということで、プリンターを購入する時は注意が必要ですね。少し時間がある時に、ちゃんと話を聞いて意思決定するほうが良いと思います。